期ずれ!
2016.07.13
税理士、税務署との間の共通用語に「期ずれ」があります。
こんな風に使います。
税理士の場合「この間、関与先の税務調査だったけど期ずればっかり狙われたさ~」
税務署の場合「先生(税務署は税理士に先生という)、この入金、期ずれじゃないですか」
期ずれとは、当期の売上を翌期の売上として計上したり、翌期の経費を当期の経費としたりすることをいいます。
例えば、3月決算法人に税務調査が入ると直近の平成28年3月決算の売上や仕入、外注費が正しく計上されているか相当な時間をかけて調べます。決算後の4月~7月の入出金状況や工程表、その他売上や仕入、外注費の計上基準となる基礎データの洗出しを行います。
税務署には、怒られるかも知れませんが、毎期安定して黒字計上している会社の期ずれを指摘しても、翌期の決算時には減算調整するので、通年でみると納める本税は変わりません。過少申告加算税と延滞税は稼げると思います。
経営者から「税務署は、加算税と延滞税を稼ぐためにこういう調査をするの?」と聞かれることもありますが、当期の正しい課税所得を計算するという意味では間違いではないと説明しています。翌期に減算するので経営者も受け入れやすいということもあります。
しかし、もっと根本的に売上除外をしているような先の税務調査をするのが本来だと思うのですが・・・。